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8.42015
経営改善の現場から
こんにちは、長尾です。
最近、事業再生の難しさを痛感することが多いです。
我々コンサルタントの仕事には「完全解」というものはなく、
厳しい制約条件の中で「最適解」を導くことになるのですが、この最適解を出すのが難しいのです。
最適解のやっかいなところは私が最適だと思っていても、
別の人が見るとそれは最適ではないと判断されることが多いからです。
これは我々士業と企業、ステークホルダーの3者の立場が異なるのである意味仕方がないことです。
経営者や幹部、従業員の中でも意見は違うでしょうし、
そこに債権者である金融機関、そして事業再生を支援する我々士業の意見が加わるのですから、一筋縄では行きません。
また、事業再生を行う上で行政機関に介入してもらう時もあるのですが、
行政機関には行政機関のルールがあり、その調整も加わると複雑さはより一層増します。
複雑に絡まった細い細い糸を切らないようにほどく作業に似ています。
それでも未来への道筋を照らすことが我々、中小企業診断士、認定支援機関の使命です。
利益を出し、税金を納め、そこに集まって生計を立てている従業員がいる限り、
どんな過去があろうがその企業を死なせてはいけないと思うのです。
ゴーイングコンサーン(事業永続)を最優先にして、
誤った判断をしないよう我々は高い職業倫理と客観的な視点をもって支援しなければいけませんね。
明日からも頑張ります。